ローコスト住宅でよく聞くパネル工法とは
ローコスト住宅でよく聞く工法の一つにパネル工法があります。このパネル工法とは住宅の床や壁、天井などの構造体をパネルとしてあらかじめ工場で製造しておき、製造した構造体を現地に運び、現地で組み合わせて建築を行うプレハブ工法の一種です。
このパネル工法には主要構造部の材質によって種類が異なり、現在利用されているのは木質系パネルと鉄骨系パネル、コンクリート系パネルが挙げられます。パネル工法には耐火性や耐風性、高断熱・高気密に優れており、工場で生産されるために部材の品質にバラつきが少ないため、比較的短工期で建設することが可能な特徴があります。
しかしパネル工法は間取りや外観におけるデザインの自由度が低く、パネルを搬送できないという理由から施工場所が制限されてしまうケースがあるといったデメリットもあるので、取り入れる場合は十分な注意が必要です。ローコスト住宅で取り入れられる機会が多いパネル工法の一つに木質パネル工法がありますが、ツーバイフォー工法との違いがわからないという声も少なくありません。
まずツーバイフォー工法はパネルの組み立てに釘を使い、断熱材や下地材、電気配線などは別に行うため工場生産の割合が低い傾向にあります。そのため大きな違いとして木質パネル工法は、パネルの組み立てには接着剤を使用し、断熱材や下地材、電気配線が全てセットになっているために工場生産の割合が高いことが挙げられます。
そして木質パネル工法を導入するメリットには、品質が安定して施工のばらつきが少なく、工期が短いと行った3つのポイントがあります。まず品質が安定しているというポイントでは、規格化した壁や床、天井パネルをあらかじめ工場で作るプレハブ方式を導入しているので、部材の管理がしやすくなることが関係しています。
施工のばらつきが少ないというポイントでは、断熱材と下地材、電気配線は工場でパネルに組み込まれており、現場で作業を行う割合が減ることから職人の施工レベルによるばらつきが最小限に抑えられます。
そして最後の工期が短いといったポイントは、現場で作業する割当が少なくなるため工期も同時に短くなることを指します。一般的な工法別の工期の目安としては、木造軸組工法なら4~6ヶ月の工期、ツーバイフォー工法なら3~4ヶ月の工期に対して、木質パネル工法になると2~4ヶ月と1番短く済ませることが出来るので、木造軸組工法と比較すると約2ヶ月も短くなることがわかっています。